≪ブログ≫ ◇間取りや収納の考え方

我が家に合うパントリーの形、大きさは?

2018年11月11日

注文住宅を計画されている方の多くが憧れる(?)パントリー。

ごちゃごちゃした食品ストックやキッチン用品など、しっかり収納できるが利点ですが、我が家にはどんな形が合っているのか?
広ければ広いほど良いというわけではないんです。

4つの形を比較してみました。

パントリー サイズ 奥行 使いやすい

パントリー使いやすさ比較

EPSON MFP image
実はこの4つ、棚板のサイズはどれもほぼ同じなんです。
ですが、形によって必要スペースに差があるのがわかります。
その他メリット・デメリットを挙げてみたいと思います。

 

①普通の壁付け収納(浅)
このタイプは必要なスペースが一番小さいので、坪数節約になります。
また扉を開ければ中のモノが一目瞭然で、取り出しやすさも抜群

デメリットとしては、折れ戸にしてしまうと、扉の陰17㎝くらい(左右合わせると約35㎝)はちょっとモノが取り出しにくいです。

 

②普通の壁付け収納(深)
こちらは①のデメリットのデッドスペースが解消されます。
左右の壁の部分も吊るす収納にしたり、ちょっと背の高いものを立てかけておくことができるので、①のメリットを活かしながら、収納力も少し上がります。

 

③ウォークイン型
この形だと、棚板をL字型に設置することもでき、収納力は一番多いと思います。

ですが、L字型にすると角がデッドスペースになりやすいので、特に賞味期限などがある食品の保存には向かないのではないかなと思います。
奥の物を取りに行くときは、中に入らなければならないので、気持ち的に億劫になったり、何が入っているのか忘れたりすることもありそうです。
棚の収納がいっぱいになってくると、お片付け苦手さんは足元に直置きしてしまいそう。

お片付け苦手さんほど収納力・収納量を求めてしまいがちですが、一番管理は難しいと思っておいた方が良いでしょう(^^;
また通気性も悪くなります。
1帖で換気扇までは必要ないとは思いますが、こまめに開け閉めすること、そのついでに賞味期限や在庫のチェックもお忘れなく!

 

④ウォークスルー型
この形は2方向から出入りができるので、例えば、
■「玄関→パントリー→キッチン」にすると、帰宅してすぐ買ってきたものをしまえる。
■「洗面・脱衣室→パントリー→キッチン」にすると、キッチンから脱衣室への動線が短くて済む、脱衣室で必要なものとキッチンで必要なものを一元管理できる。
というような便利な使い方ができます。

ただし、この図だと空間のほとんどが通路部分なので、面積の割に収納力が低く、コスト的にももったいないですね。
どうせウォークスルーにするなら、幅1間(1820㎜)にして棚板も2か所にしたいですね。
デメリットとしては、入口を2箇所設けなければならないので設置場所が難しいこと、洗面所と隣接する場合は湿気対策が必要なことがあげられます。

また③、④は照明が必要です。

お読みいただいたように、それぞれメリット・デメリットがあります。

また収納は大きければ大きいほど良いわけではありません。収納スペースが増すとその分コストだってかかるし、モノの管理も大変!

買い物の頻度や、一度に買う量、家族の人数、生活動線・家事動線なども考えながら、どれが良いか考えてみてくださいね。

また、クローゼットや土間収納、シューズクローゼットなどにも使える知識なので、覚えていただけると間取り作りに役立つと思います!



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  • この記事を書いた人

新井友紀子

整理収納アドバイザー/住宅収納スペシャリスト。 間取りとお客様のライフスタイルから、ラク家事・ラク片付けにコミットする収納提案をする「間取りから片付く仕組みを作る」メソッドが好評を得ている。 クライアントの自宅へ訪問する「片付けサポート」のほかに、新居の収納プランニングやオンラインでの間取り収納相談なども行っており、サポート・相談実績は400件を超える。

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