この時期「やっぱりランドセルラックはあった方がいいですか?」ということをよくお聞きします。
私はランドセルラックは購入しなくて良いと思っていますが、お子さんが欲しがるような場合はもちろん買ってもいいと思います。
・ランドセルラックを買う前に知っておいた方がいいこと
・我が家のランドセル収納の変遷
・ランドセル収納にオススメしたい収納家具
などについて書きたいと思います。
ランドセルラックを買う前に知っておきたいこと
ランドセルラックは物によっては高価なものもあるので、デメリットも知ったうえで購入を検討されるとよいと思います。
①ランドセルを持ち上げるのは想像以上に重労働
ランドセルの重さは、空っぽで約1.2kg(人工皮革)から1.5kg(牛皮)くらいです。
以前、小学校1年生の娘のランドセルの重さの重さを測ったら、教科書が入っている状態で3.7kgでした。
そのほかにも体育着をぶら下げたり、娘の小学校はiPadを導入しているので、もっと重い日もたくさんあります。
以前TVで、小学1年生のランドセルを大人に置き換えたときの体感重量は18.9kgというのを見たことがあります。
それだけ重いランドセルを、低学年の子供が高さ70㎝のランドセルラックに持ち上げるのはかなり大変というのが想像できると思います。(商品によっては90㎝近くあるものも。)
小柄なお子さんや、1,2年生のうちは親が手伝ってあげなければならないかもしれません。
また、帰宅後も、宿題や翌日の準備などで、何度かランドセルを開け閉めする場面があると思います。
ラックの形によっては一旦ランドセルを置くと、ランドセルを開け閉めのたびに下さなければならないものもあるので、「帰ってきたらすぐラックに置いて!」というのは、現実的に難しいでしょう。
「寝る前にはラックの上にランドセルを持く」というくらいの気持ちで使うのが良いと思います。
<h3">②勉強道具以外のモノがたくさんある
学期中に収納しておかなければならない学用品は、比較的少ないです。
国語と算数は毎日ランドセルの中だし、今はiPadの導入などもあり、音楽や図工などの教科書を預かってくれる学校も増えているのではないでしょうか。
普段出し入れする学用品や身支度関連のものは、
・教科書類数冊
・ハンカチ(移動ポケット)
・ランチ袋(ランチョンマットやマスクを入れる巾着)
・iPadの充電ケーブル
・鉛筆削り
・体育着、図工着
など、上の写真で言うと赤い枠の中だけです。
ランドセルラックでも、これらの収納場所は十分確保と思いますが、むしろ大変なのは長期休みの時の学用品の保管です。
上の写真の赤枠は小2の娘、青枠は小5長女の春休み持ち帰り品です。
・体育着
・防災頭巾
・上履き
・音楽バッグ
・図書バッグ
・図工バッグ
・鍵盤ハーモニカ
・絵の具セット
学年が上がると、
・習字バッグ
・裁縫バッグ
・エプロン
など
ランドセルラックでは到底しまいきれないので、ランドセルラックがあれば学校の道具が全て片付けられるわけではなく、他にも収納スペースが必要ということは覚悟しておきましょう。
我が家では長期休みの学用品保管スペース(2人分)として、クローゼットの枕棚を半分以上空けています。
③あくまで期間限定のものであること
小学生と中学生では持ち物の内容もサイズも変わります。
また子どもの体も大きくなるので、低い収納は使いにくくなるでしょう。
「あくまで期間限定品である」と思っておいた方が良いと思います。
④きょうだいがいるお家は、置き場所が確保できるか
以前ランドセルラックを買うべきかどうか相談されたお客様は、年の近いお子さんが2人おり、ランドセルラックを買おうと思っているが「下の子が入学するときどうするか」で悩んでいました。
「上の子の時に買ったから」と、同じようにしてあげたいと思う親御さんが多いと思います。
きょうだいがいるお家は、ランドセルラックを複数置くスペースが現実的に確保できるか、最初の1台を買う前に検討しておいた方が良いでしょう。
<h2">我が家のランドセル収納失敗例 カラーボックス
我が家のリビングダイニングは壁面が少ないことと、3歳差の妹がいるためランドセル収納は将来的に2か所必要でした。
ランドセル収納の置き場所はピアノの両隣に約40㎝ずつの幅しか取れないことが分かっていたので、まず長女が入学するタイミングで、ニトリの「Nカラボ」を購入しました。
低いところもしまいにくい
カラボの上にランドセルを置くのは大変だろうと思ったので、下段にランドセル入れる方法で新生活をスタートしました。
長女が入学時にまだ年少だった次女のイタズラを避けたいということもあり、ランドセルや学校のもの以外にも「次女に触られたくないもの」も結構あったため、「ランドセルは寝かせて入れる」でした。
比較的素直に言うことを聞く長女なのでそれなりに維持できていましたが、しばらくすると「カラボの前に床置き」するようになってしまいました。
重いものを上に置くのも大変ですが、低い位置に入れるのも面倒くさいのでしょうね。
しかも「学校から帰ってきたらしまう」と私が強制してしたため、娘にとってもストレスだったし、床置きを許す心の広さがなかった私にとってもイライラの元だったのだと思います。
いつしか「カラボの前に床置き」が定位置になり、私が毎朝掃除をする時にランドセルをしまうという流れになってしまいました。
我が家は山崎実業さんのランドセルスタンドで定着
私が床置きに耐えられず、2年生にあがる頃に山崎実業「ランドセルスタンド スマート」を購入しました。
ランドセルの肩ベルトを掛けて収納するものです。
土台がかなり重いので、組み立て時には段ボールなどを敷くなど、床面に傷がつかないよう気を付けてください。
子供が掛けやすい高さで安定感があります。
床置き常習犯の長女が、帰宅後何も言わずランドセルをかけてくれるようになりました。バッグ類も一緒にかけられるのも良いです。
娘の一番のお気に入りポイントが、フタを開けっ放しにしておけることです。
宿題をする時、明日の準備をする時、翌朝水筒や健康観察票を入れる時など、帰宅してから翌朝登校する時まで一日に何回も開け閉めします。
ランドセルスタンドは、一度掛けたら翌朝出かけるまで開けっ放しでもOKなのがとても快適なのだそう。(親的には閉めてほしいけど)
デメリットは、
・掃除のときに動かすのが少し面倒
・ランドセルとバッグ数点しか収納できない
ことです。
今やランドセルだけでなく、塾のバッグやコートまでかけられてしまいましたが、本人が快適なんだから仕方ないかなと思っています。
次女もカラボでランドセル収納をスタートするも…入学3日目でリビングに放置!
ランドセルスタンドは場所を取るのでできれば買わずに済ませたいなと思い、Nカラボだけでランドセル収納を完結させようと考えました。
「早くランドセル使いたい!」と小学生生活を楽しみにしていた次女。
ごっこ遊びが好きなので、入学前には「学校行くとき~」「帰ってきたとき~」とノリノリでシミュレーションして、この形でスタートすることにしました。
が、ここにランドセルを入れてくれたのはわずか2日だけ!
3日目からはここにも持ってくることなく、リビングの床にどーんと床置きでした。
宿題をする時もそこから道具を出して、ふたを開けたままリビングのど真ん中に置きっぱなし。
なかなか気難しい性格の次女なので、「ランドセルは寝る前にしまえばいいから、みんなの邪魔になるからフタだけは閉めて!」というのが、妥協点でした。
「〇〇(次女)もスタンドがいい」と言い出したので、ほどなくランドセルスタンドを買うことになりました…
長女は1年生の春休みか2年生の初め頃に買ったので、自分でスムーズにランドセルを掛けられましたが、
次女はまだ1年生の1学期で、長女より不器用なので、荷物が重い日などは掛けるのを手伝ってあげないとうまくできず、本人がイライラする時もありました。
2年生になる頃には問題なく使えるようになりました。
そんなこんなで、我が子たちは「ランドセルラックでフタ開けっぱなしスタイル」が定着しました。
ランドセル収納にオススメ①IKEAのKALLAX(カラックス)
ランドセルスタンド推しの私ですが、お客様は掃除がしにくい、ふたを開けっぱなしにして欲しくないなどの理由で、ランドセルスタンドの導入には消極的なことが多いです。
その場合、ランドセル収納としてオススメしているのは、IKEAのKALLAX(カラックス)です。(77×77×39㎝)
https://www.ikea.com/jp/ja/p/kallax-shelving-unit-white-70351886/
奥行が39㎝あるので、学校のロッカーと同じ置き方ができますし、棚の中に入れたままの状態でふたの開け閉めもできます。
成長に応じて、ランドセル置き場を上段→天板に変えてもよさそうです。
引き出しなどのユニットパーツもあるので、小物収納も可能です。
写真の2×2のほかに2×4、3×4のサイズもあるので、兄弟構成に合わせて組み合わせしやすいし、おもちゃ収納や本棚を兼ねる場合の選択肢もあります。
小学校を卒業しても収納棚や本棚として活用できます。
重いので女性1人での組み立てはNGなのと、背が高いものを購入する場合は壁面への固定をお勧めします。
ランドセル収納にオススメ②無印良品ユニットシェルフ
無印良品の「ユニットシェルフ」もオススメです。
素材によって下の3シリーズがあります。
・パイン材ユニットシェルフ
・スチールユニットシェルフ
・ステンレスユニットシェルフ
KALLAXと同じように、奥行きが39.5㎝あるのでランドセルを棚の中に入れた状態でフタの開け閉めができます。
棚板を追加することもできるので、下半分を2段にすることも可能ですね。
・やわらかポリエチレンケース
・ポリプロピレンケース・引出し式
・ポリプロピレン小物収納ボックス3段/6段
・ファイルボックス
・仕切りスタンド
などと組み合わせることで、機能的に使うことができます。
やわらかポリエチレンケースやポリプロピレンケース・引出し式は、シェルフの奥行とピッタリサイズなので、無印良品好きのお客様にはよくお勧めします。
画像は幅86㎝のものですが、あまりスペースが取れない場合は、幅58㎝のタイプでも良いと思います。
ユニットシェルフの場合は、教科書類をファイルボックスや仕切りスタンドを使って収納することになるので、
絵本をきちんと立ててしまえない子や、ブックエンドなどの仕切りを無視して絵本をくしゃくしゃにしてしまうような手先がちょっと不器用な子には不向きかもしれません。
まとめ
長くなりましたが、まとめとしては
・ランドセルは重いので、高いところに置くのも低いところに置くのも大変
・ランドセル以外の物の収納スペースも考える必要がある
・ランドセル収納にオススメするのは、山崎実業ランドセルスタンド、IKEAのKALLAX、無印のユニットシェルフ
ですが、
・やってみなけりゃわからない
・親の思う通りにはならないこともある
・「何を使うか」も大事だけど、「どこに収納を置くのか(動線)も大事」
というのが正直なところです。
自分の物の収納なら、決めたことを貫き通すこともできるのですが、家族とはいえ相手は他人。
どうやったら片付けやすいか聞いてみることや、お互いに譲り合うことも必要かなと思います。