≪ブログ≫ ◇間取りや収納の考え方

2way動線・回遊動線のデメリット

2019年5月26日

いろんな方の間取りを見ていて「絶対回遊動線欲しい!」というコメントを見たりするのですが、
「確かにこれは便利!!」と思う間取りと、
「え、なくてもいいんじゃない?」と思う間取りがあったりします。

 

回遊動線のメリット

回遊動線のメリットは、
・1つの場所からアクセスできる場所が増える
・ショートカットができる
・開放感を感じられる
などだと思いますが、
デメリットも同時に考えていかなければなりません。

たまたま目にしたマンションのチラシで、回遊動線が採用されていたのですが、
これは正直「なくてもいいんじゃない?」の方かな、と^^;

このマンションの場合考えられる回遊動線のデメリットをお話していきますね。

 

回遊動線のデメリット

・キッチン収納が狭くなること

食器の収納量が限られるのはもちろんですが、キッチン家電を置く場所も少なくなるので、造作の食器棚にはおそらく炊飯器と電子レンジくらいしか置けないのではないでしょうか。
「トースター、コーヒーメーカー、できれば電子ケトルも置きたい!」という人は、かなり厳しいと思います。

キッチン近くにパントリーとして使えそうな収納もない間取りなので、食品の保管スペースもキッチンに確保しなければなりません。
LDK合わせて13畳しかないので、ダイニング側に食器棚を置くとダイニングも狭くなりますし、動線も悪いのであまりお勧めできません。

キッチンカウンター上に吊戸棚を設置して収納量をアップさせる、いっそのこと通路部分を塞いで収納を増やすなどを考えた方が良いと思います。

・料理中には注意が必要
このキッチン部分も通路として使われるので、お子さんがまだ小さいご家庭などは、料理中にウロウロされるとちょっと危ないですね。
十分注意された方が良いと思います。

・ほとんどショートカットになっていない

「なくてもいいんじゃない?」と思った最大の理由。
「キッチン→廊下→洗面所」と「キッチンから直接洗面室へ」ルートでは、確かに直接アクセスできるとドアは1つ少ないですが、移動距離がほぼ同じです。
ほとんどショートカットになっていないんです。

回遊動線はムダなスペースや通路ができてしまうことが多いので、平屋作りの大きなお家や、大幅にショートカットできることでメリットが生まれる間取りでなければ、意味がないということを、覚えておいていただきたいです。

 

回遊動線が活きる間取り

こちらは、私の友人の家の間取りです。

回遊動線

キッチン→ランドリールーム→洗面所→リビングダイニングが回遊できるので、料理や朝の身支度で忙しい時などすごく動きやすそうです♪

 

それから、自由設計の注文住宅で回遊動線にする際は、
洗面所の場合、鍵を2ヶ所つけるとか、照明スイッチの場所なども十分注意して考えなければなりません。
まだ中にいるのに、外から消された~!とかならないように(笑)

お読みいただき、ありがとうございました(^^)

 

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  • この記事を書いた人

新井友紀子

整理収納アドバイザー/住宅収納スペシャリスト。 間取りとお客様のライフスタイルから、ラク家事・ラク片付けにコミットする収納提案をする「間取りから片付く仕組みを作る」メソッドが好評を得ている。 クライアントの自宅へ訪問する「片付けサポート」のほかに、新居の収納プランニングやオンラインでの間取り収納相談なども行っており、サポート・相談実績は400件を超える。

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